いつもお世話になっております。孫平です。
今回は、貧乏な人の共通点を知って、貧乏にならないようにしよう、という内容です。
それではさっそく参りましょう。
現状を変えようとしない貧乏人
まずは、政治心理学者のジョン・ジョストが率いるチームの行った研究をみてみましょう。
アフリカ系アメリカ人は、ヨーロッパ系アメリカ人と比べて経済状況への満足度が低かったにも関わらず、「経済の格差は正当で当然なもの」と認識していた。
最低所得者層では、「経済格差は必要である」と考える人が、最高所得者層よりも17%多かった。
また、国に生じている問題を解決するために、市民やメディアが政府を批判する権利を制限する法律が必要な場合、そういった法律を支持するかという質問に対して、最低所得者層では「表現の自由の権利を捨てることをいとわない」とする人が、最高所得者層よりも2倍多く見られた。
つまりこの研究結果からは、最低所得者層は最高所得者層よりも、「現状を支持する傾向がある」ということが分かりました。
ジョストらは、このようにコメントしています。
「現状による害を被っている人ほど、逆説的ながら、その状況に疑問をもったり異議を唱えたり、はねつけたり変えたりしようとしないものである。」
貧乏人の考え方を避ける
貧乏になったから現状に甘んじるのか、それとも、現状に甘んじる考えをもっていたから貧乏になるのか。
先ほどの研究だけではそれは分かりません。
しかしどちらが先にしろ、貧乏人には、「自分が不利な状況に置かれていても、それを変えようと努力することがなく、ただただ現状を受け入れる傾向がある」ということは言えそうです。
貧乏を避けるだけでなく、そのような考え方で生きていくことは、おそらくとても退屈な人生になると思います。
自分の人生を他者にコントロールされているわけですから、幸せも感じられないでしょう。
今回、貧乏な人に共通する考え方(それが全てではなく、あくまでも一つの傾向)を知った皆さんは、それと逆のことを意識すれば、より良い人生を送ることができるはずです。
ポイントは、
「自分の頭で考える」
「(正解とか不正解とか関係なく)自分なりの考えを出す」
「日常の些細な場面で、上の2つを意識してみる」
ことです。
貧乏な人は、これと真逆のことをして生きています。
つまり、「自分の頭で考えない」。
自分の頭で考えないから、現状に対して疑問や不満を持つことはありません。疑問や不満がなければ、「この状況を変えたい」と思うこともないし、改善し成長していくための考えを持つことも、行動を起こすこともありません。
自分の頭で考えないことは、あらゆる場面で成長するチャンスを失うことになります。
しかし、日常の些細な場面でも、自分の頭で考える癖がつけば、それだけ成長のためのステップを多く踏めるのです。
この日々の小さな積み重ねが、将来とんでもない差となって表れてきます。
このブログを購読している意識の高い皆さんのことなので大丈夫だとは思いますが、今日からは「自分の頭で考える」ことをさらに意識してみて下さい。
お子さんがいる方も、お子さんにはそのような態度で接してみて下さい。あまり口出しせずに多少突き放すぐらいでちょうどいいのではないかと思います。
それではまたお会いしましょう。
【参考文献】
アダム・グラント『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』2016年(三笠書房)
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