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「飲酒と健康」

更新日:2022年4月13日




 いつもお世話になっております。孫平です。


 皆さんは普段お酒を飲みますか?もし飲む習慣があるのであれば、お酒を飲みつつ健康になれたら最高ですよね。



 ということで今回は、飲酒と健康についてのお話です。









結局お酒は1日にどれぐらいまで飲んでいいの?


 「酒は百薬の長」とよく言われますが、飲み過ぎが健康を害するのは言うまでもありません。


 では結局のところ、アルコールの摂取量はどれぐらいまでならいいのでしょうか。




 そこで、アメリカの内科専門誌『アーカイブズ・インターナル・メディシン』に掲載された記事を見てみましょう。



 

 世界各国から、合計100万人を対象とした34もの調査研究結果を分析したところ、男性はアルコール換算で1日20〜40g、女性は1日10〜20gの飲酒が習慣になっている人は、飲酒習慣のない人よりも、死亡リスクが男性は最大17%、女性は最大18%の低下が期待できることが分かった、

 

そうです。


 



 また、日本人のみ30万人を対象にした6つの調査研究結果を分析した別の報告では、


 

 アルコール換算で、男性は1日46g未満、女性は1日23g未満の飲酒を習慣にすると、最も死亡リスクの低下が期待できる

 

という結果となったそうです。





 ここでポイントになるのは、「アルコール換算で〇〇g」という制限がついているところでしょう。




 アルコール量をおおまかな目安でいうと、350mlのビール1缶は18g、500mlのビール1缶は32g、日本酒1合は28g、ウイスキーのダブル(60ml)は22gといった感じになっています。



 これを先ほどの分析結果と照らし合わせると、飲酒における健康効果の恩恵を受けるには、「1日に缶ビール1、2缶」というのが目安になってきそうです。



 日常的に飲酒の習慣がある人にとっては、妥当か少し物足りない量かもしれませんね。





 


飲酒と病気のリスク


 しかし、健康のことを考えると、やはり1日缶ビール1、2缶に留めておいた方が良さそうです。



 理由としては、虚血性心疾患・脳梗塞・II型糖尿病による死亡リスクは、1日缶ビール1、2缶までなら下がっていきますが、それ以上アルコールを摂取すると死亡リスクが急上昇するからです。





 また、この記事の内容を否定してしまいますが、病気のリスクという点で考えるとそもそも「アルコールは摂取しない方がいい」という研究結果も出ています。



 というのも、高血圧・脂質異常症・脳出血・乳がん・肝硬変などによる死亡リスクは、アルコールを1滴でも摂取すると上昇していくことが分かっているからです。



 ただ、飲酒を通して体験できる人とのコミュニケーションや、楽しく笑顔になれることによる、精神面や身体面への効果も非常に大きいと考えられるため、適量の飲酒というのが一番バランスが良いのかもしれません。


 つまり、お酒による健康効果は間接的に得られるもので、お酒を通して人間関係が活性化することで、精神的に良い影響が生まれ、結果として身体的にも良い影響を受けるんじゃないかと思います。


 そういう良い効果がアルコールの害悪を上回るのであれば、飲酒は健康に良いものにもなるでしょう。


 



 また、みなさんの中にはお酒を飲めないという人もいるかと思いますが、そういう人は無理して飲む必要は全くありません。


 世の中には健康になるための方法はたくさんありますから、そっちにお金と時間を投資していきましょう。



 今回の話はあくまでも日常的に飲酒の習慣がある人が、どうせ飲むなら飲む量を調整すれば健康になれる可能性があるよ、っていうことですので。

 



 お酒は、美味しく楽しく適量で。







【参考文献】

川田浩志『長生きの統計学』2017年(文響社)




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